SA1Fの成分、材質、比重、板厚、機械的性質|アルミメッキ鋼板の規格
SA1Fは溶融アルミニウムめっき鋼板の一材料で、アルミメッキ鋼板としては最も炭素含有量が低い0.08%以下となります。これは超深絞り用のグレードである為、非常にやわらかく延性に富んでおり、伸びの値も1mm以上の鋼板であれば39以上になります。
一般に、メッキ鋼板はメッキがある分、加工性は若干低下しますが、この仕様については絞り加工に特化しています。炭素量が低いですが、耐熱性に影響するのはメッキ層であるため、この部分についてはあまり影響しません。
標準的な板厚の範囲は0.4mm以上2.5mm以下となります。めっき付着量を示す表示記号は、40、60、80、100、120の5パターンとなります。
SA1Fの成分、材質
鉄鋼の種類 | C | Mn | P | S |
---|---|---|---|---|
SA1F | 0.08以下 | 0.45以下 | 0.030以下 | 0.030以下 |
SA1Fの機械的性質|降伏点、耐力、引張強さ、伸び
鉄鋼の種類 | 降伏点、耐力(N/mm2) | 引張強さ(N/mm2) | 伸び(%) | |||
---|---|---|---|---|---|---|
表示厚さが0.30mm以上0.40mm未満 | 表示厚さが0.40mm以上0.60mm未満 | 表示厚さが0.60mm以上1.00mm未満 | 表示厚さが1.00mm以上 | |||
SA1F | − | 270以上 | − | 35以上 | 37以上 | 39以上 |
SA1Fの比重
比重は、質量計算のベースとして7.85が使われていますので、他の鋼板と同等の7.85と考えられます。
SA1Fのメッキ量、メッキ厚
SA1Fのメッキ付着量
SA1Fにつけられているメッキは、メッキ層の厚さではなく、鋼板の1平方メートルあたりに付着している重量によって分類されます。
めっき付着量の表示記号 | 40 | 60 | 80 | 100 | 120 | 150 | 200 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
3点平均最小付着量 | 40 | 60 | 80 | 100 | 120 | 150 | 200 |
1点最小付着量 | 30 | 45 | 60 | 75 | 90 | 113 | 150 |
SA1Fのメッキ厚さ
めっきの付着量表示記号 | 40 | 60 | 80 | 100 | 120 | 150 | 200 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
相当めっき厚さ | 0.022 | 0.033 | 0.044 | 0.056 | 0.066 | 0.083 | 0.111 |
SA1Fの板厚、長さ、幅などのサイズ
標準となる板厚の範囲は0.40ミリから2.5ミリとなります。板厚のバリエーションは下記となります。用途によっては、メッキ厚についても加味する必要があるかもしれません。
SA1Fの板厚
板厚(溶融アルミニウムめっき鋼板共通) |
---|
0.40 |
0.50 |
0.60 |
0.70 |
0.80 |
0.90 |
1.0 |
1.2 |
1.4 |
1.6 |
2.0 |
2.3 |
SA1Fの板のサイズ|幅と長さ
規格の上での標準寸法については下表の幅と長さになっています。
幅(標準幅) | 長さ(標準長さ) |
---|---|
914 | 1829, 2438, 3658 |
1000 | 2000 |
1219 | 2438, 3658 |
SA1Fの厚さ、長さ、幅の許容差
溶融アルミニウムめっき鋼板の種類ごと、板厚ごとに許容される誤差について定められています。SA1Fの厚さ、長さ、幅の許容差についてはこちらの表となります。
「JIS G 3314 溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯」に規定のある材料記号
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