SCPL1の材質、成分、対応する温度、機械的性質|低温高圧用鋳鋼品、SCPL1のJIS規格
炭素鋼の鋳物です。通常の規格とは逆に番号の小さい方が炭素量の多い規定がなされている低温高圧用の鋳鋼材料です。4種の中では炭素量が多い為、硬度はありますが、低温脆性の面では、−45℃と高めの温度での衝撃吸収が規定されています。
この規格に規定されている4種類のなかでは唯一の純粋な炭素鋼と言えます。
SCPL1の成分、材質
材料記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Mo |
---|---|---|---|---|---|---|---|
SCPL1 | 0.30以下 | 0.60以下 | 1.00以下 | 0.040以下 | 0.040以下 | - | - |
SCPL1の成分のうち、不純物許容値
材料記号 | Cu | Ni | Cr | 合計量 |
---|---|---|---|---|
SCPL1 | 0.50以下 | 0.50以下 | 0.25以下 | 1.00以下 |
SCPL1の機械的性質
材料記号 | 降伏点、耐力 (N/mm2) |
引張強さ (N/mm2) |
伸び (%) |
絞り (%) |
シャルピー吸収エネルギー、衝撃値(J) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
衝撃試験温度(℃) | 4号試験片 | 4号試験片(幅7.5mm) | 4号試験片(幅5mm) | ||||||||
3個の平均値 | 個別の値 | 3個の平均値 | 個別の値 | 3個の平均値 | 個別の値 | ||||||
SCPL1 | 245以上 | 450以上 | 21以上 | 35以上 | -45 | 18以上 | 14以上 | 15以上 | 12以上 | 12以上 | 9以上 |
「JIS G 5152 低温高圧用鋳鋼品」に規定のある材料記号
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