手荷役の意味とは
手荷役(読み方:てにえき)とは、荷物の積み込みや積み下ろしといった作業をフォークリフト等を使わずに手作業で行うことや手作業で行う部分を意味しています。業界にもよりますが手荷役が可能な1箱当たりの重量は最大でも15キロまでと言われており、昨今はこの基準がさらに下がりつつあり、例えば自動車部品の業界では最大で12キロという動きも拡がっています。
手押しの台車を使う場合でも、そこへの積み込み・積み下ろしは手作業になるため、基本、載せた後の運搬以外の部分は手荷役といえます。腰痛の温床になるため、この作業は安全上配慮が必要な筆頭格といえます。
作業現場では大量の貨物を行うことから、数箱運んだら終わりということはなく、それこそ部署によっては数千箱の取り扱いがあります。屈強で力に自信があったとしても体への疲労や負担の蓄積は無視できないものがあるうえ、昨今は女性の現場作業者でも扱えることが必須となりつつあるため、手荷役が可能な重量に箱当たりの上限重量を抑える風潮があります。
トラック輸送を依頼する場合、荷役作業をどこまで行うかというのはあらかじめ契約で事前に決めておくべき内容となり、その際荷役についても手荷役となるならその旨記載し、輸送する側も費用に反映させておく必要があります。
荷役のなかでは最も身体的な負担が大きい付帯業務になりますので、ドライバーによっては対応できないこともあります。
ドライバーが荷物の積み込み・積み下ろしを行う荷役を実施する場合、その多くはパレタイズした状態の貨物を現場においてあるフォークリフトを借りて自ら積み込み・積み下ろしを行うというものです。つまり、パレットにあらかじめ積みつけてあり、シュリンク梱包(ラップ巻き)等されて固定されているものをパレット単位でリフトを用いて運搬するというものです。
トラック車格が15トン車で2列の積み込みが可能な場合、16パレットは積載可能です。1パレット何箱かは製品に寄りけりですが、よく見かける12まわしの5段積みの60箱としても、960箱にもなります。これが1箱15キロとしてトラックの荷台への積み込みと積み下ろしを手作業でやれ、と言われたらどれだけの負担か想像に難くないかと思います。
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