2021年のウィークカレンダーと週番号|欧州、アメリカ、日本等の週カレンダーとウィークナンバーの一覧
ウィークカレンダーとは、週に通し番号をつけたカレンダーを意味しています。この番号のことは週番号やカレンダーウィークとも呼ばれます。1年のはじめから終わりまでの週に1から順番に通し番号がつき、年が変わるとまた1から番号が付けられます。
2021年のウィークカレンダーは欧州では52週、日本や米国、中国などでも52週、イスラム圏では53週となります。後述の通り、地域によってこの週の番号の振り方は大きく3つの方式に分かれています。欧州での週番号1から52週と、アメリカでの1から52週とでは示している週が異なることがあり、2021年はまさにこうした違いのある年となります。
この週についている番号を週番号やウィークナンバー(Week number)と呼びます。2021年のWeek 1すなわち週番号1は、ヨーロッパ式の場合は2021年1月4日(月)から2021年1月10日(日)となり、アメリカや日本等での計算方法だと、2020年12月27日(日)から2021年1月2日(土)となります。ヨーロッパ式の2021年の最終週は、ウィーク52となり、2021年12月27日(月)から2022年1月2日(日)となりますが、アメリカや日本、中国の場合であれば最終週のウィーク52は2021年12月19日(日)から2021年12月25日(土)までとなります。
週番号1の週を表記する場合は、Week 1、WN 1(Week Number 1)やKW 1、WK 1、CW 1(Calendar Week 1)と略して表記することがあります。
週は1から順番に振ってその年の最後の週でリセットしますが、どこを週の1とするか(どこがその年の最終週か)の定義が国・地域によって異なっており、世界ではおおむね3つの方式があります。欧州式、アメリカ式、イスラム式の3つとなります。
もともと欧州やヨーロッパの影響が強い地域でよく使うカレンダーですが、昨今は週を指定する際に便利であるため、米国、日本をはじめ各国で使われます。ビジネスでの日程表や計画表などにはおなじみとなりつつあるカレンダーでもあります。海外企業や外資、あるいはその影響が強い企業とのやり取りがある業種・企業・分野では、期限や納期指定等で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ある1週の範囲を番号だけで指定できるため、使い方によっては非常に便利です。
ウィークナンバー(週番号)は3方式のつけ方がある
ウィークカレンダーの通し番号は、万国共通というわけではなく、現在の世界では大きく3つの方式で振られるため、国によっては同じウィークナンバーを言っているのにも関わらず、指定している日付の範囲が異なることがあります。3つの方式とは、「欧州式」「アメリカ・日本式」「イスラム式」の3つです。これらはカレンダー上の週のはじまりを、月曜日とするか、日曜日とするか、土曜日とするかという問題とも連動しています。原則、ウィークナンバーのズレが生じるのは、相手方のカレンダーの曜日がいつからはじまるかの違いと、その年の最初の週(Week 1)をいつにするかの違いの2点によるものです。1週間が7日であることは共通しているためです。
ただ、ことウィークカレンダーに限った話で言えば、イスラム圏は本来週番号をつけてのやり取りをあまり行わないため、米国式の日曜はじまりで週番号をつけたり、欧州式の月曜はじまりで週番号をつけることもよくあり、イスラムの本来のカレンダーである土曜はじまりでウィークナンバーを振らないことがありますので、注意を要します。
海外相手はもちろん、国内でやり取りする際にもこのウィークカレンダーで週番号のやり取りをする際、相手や自分がどの方式での番号を使っているか気をつける必要があります。良く分からない場合、誤解を防ぐためには、括弧付けで、WN 35 (Aug 23rd 〜 Aug 29th)のようにウィークナンバーだけでなく、実際の日付の範囲を明記する方法も有用です。カウントのスタート週がずれていると、相手が指定している週がまるまる1週ずれてしまうことになります。
ウィークカレンダーの基本
ウィークカレンダーにつけるウィークナンバー(週番号)というのは世界共通というものではなく、前述のとおり「ヨーロッパ」と「アメリカ、日本、中国」、「イスラム圏」とではスタートとなるWeek 1が異なることがあります。これはその年の終わりの週についても同様です(その年の最終週と次年の初週はつながっているためです)。
2021年は、スタートとなる週が「ヨーロッパ」と「アメリカ、日本、中国」で完全にずれています。「アメリカ、日本、中国」では1月1日を含む週がWeek 1となる第1週ですが、ヨーロッパでは1月4日を含む週がWeek 1となります。
年間の週数については違いが出てこないのですが、指定している日付の範囲がずれていますので注意を要します。イスラム式も、「アメリカ、日本、中国」と年間のスタートは同じですが、曜日が土曜スタートであることと、次の2022年の開始週が遅いため、年間の週数が53週となっています。やり取りしている相手が、同じカレンダーを使って同じ週番号の解釈をしているのか気を付けたいところです。
2021年におけるアメリカ、日本、中国と欧州の週番号の違い
冒頭で述べたとおり、毎週何曜日からスタートするのかという点と、年の最初の週をどのルールでWeek 1とするかで週番号が変わります。
アメリカ、日本、中国などで使われるウィークナンバー方式
アメリカ式は、日本と中国も含まれますが、1月1日が含まれる週が自動的にWeek 1となり、その年の最初の週としてカウントされます。そこから日曜日が来るごとに毎週ひとつずつ週番号が上がっていきます。来年の1月1日が含まれない最後の週が、その年の最後の週番号となります。
したがって、Week 1は2020年12月27日(日)から2021年1月2日(土)となります。最終週のWeek 52は2021年12月19日(日)から2021年12月25日(土)までとなります。この次の週は1月1日を含むため、2022年のWeek 1にカウントされます。
ヨーロッパで使われるウィークナンバー方式
ヨーロッパ式は、その年の最初の木曜日が入っている週がWeek 1とされます。これは1月4日を含む週をWeek 1と定義しても同じ計算になります。2021年の最初の木曜日は1月7日(木)となり、この週が入っている日付の範囲というのは、2021年1月4日(月)から2021年1月10日(日)となるので、欧州でのWeek 1はこの範囲となります。
最終週となるWeek 52は2021年12月27日(月)から2022年1月2日(日)となりますが、これは次の週が1月4日を含み、さらにその年の最初の木曜を含むため、2022年1月3日(月)から2022年1月9日(日)までが2022年のWeek 1にカウントされます。
週のはじまりがいつからか、またウィークナンバーの最初の週をどうするのかをまとめると、おおむね下表のように三つの方式があります。
項目 | 中東(イスラム)方式 | ヨーロッパ式 | アメリカ式 |
---|---|---|---|
週のはじまり | イスラム諸国の多く土曜日が週のはじめ | ヨーロッパ圏では月曜日を週のはじめにしている国もあるため注意 | アメリカ(北米)や日本、中国などは日曜日が週のはじめ |
最初の週(Week 1)の決め方 | その年の最初の金曜日となる日付が含まれる週 | その年の最初の木曜日となる日付が含まれる週もしくは1月4日が含まれる週を第1週(Week 1) | 1月1日が含まれる週を第1週(Week 1) |
ウィークカレンダーの国別の違い
昨今は、日本でもトヨタ自動車の使用するトヨタカレンダーのように週のはじめを月曜日で起算している会社もありますので、一概にどの方式なのか国・地域だけでは決まらないため、やり取りしている相手に確認する必要がありますが、おおむね以下のような地域で使い分けられています。
興味深いのは、たとえば同じオセアニアでも欧州式のニュージーランドと、米国式のオーストラリアといった具合に、経済的・地理的・地政学的にも近い地域や結びつきが強い国・地域でも採用しているカレンダーの方式が異なることがある点です。例えば、インドとスリランカ、アメリカとメキシコ、タイとベトナム、これらは使っているカレンダーのはじまりの曜日が異なるため、特に指定がなければウィークカレンダー上で指定される範囲もそれに準じたものになります。
項目 | 中東(イスラム)方式 | ヨーロッパ式 | アメリカ式 |
---|---|---|---|
主な使用国・地域 | 中東・イスラム諸国 | イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア等ヨーロッパ、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー等の北欧、ロシア、メキシコ、インド、バングラデシュ、タイ、インドネシア等の東南アジア、ニュージーランド、チュニジア、トルコ、クロアチア、キューバ | アメリカ、カナダや日本、中国、香港、台湾、韓国、イスラエル、ベトナム、フィリピン、オーストラリア、南アフリカ、スリランカ、ブラジル、アルゼンチン等ラテンアメリカ諸国 |
ビジネス環境が各国にまたがるようになったため、米国式、ヨーロッパ式のそれぞれについて必ずしも国や地域に限定されて使われていないことある点に留意すべき状況にもなってきました。米国にある企業でも週のはじまりを月曜日で起算して行っているところもあれば、その逆もあります。イスラム圏については、イスラム暦とも呼ばれるヒジュラ暦も伝統的に使われているため、上記はあくまで欧米型のグレゴリオ暦でのウィークカレンダーに換算したものです。欧米圏の企業と取引する中東の企業はもともと米国式やヨーロッパ式のカレンダーを取引上は使うこともありますので、この点も確認が必要です。
企業の場合、傾向としては主な顧客層にあわせることもありますので、その企業の主要顧客が使っているカレンダーを採用していることもあります。
2021年のウィークカレンダー
2021年はウィークカレンダーは、米国式や日本式で52週、ヨーロッパ式でも52週あります。イスラム式でカウントした場合のみ53週となります。週のはじまりを月曜日とするのが、ISO 8601やヨーロッパで主流となっているカウントの方法ですが、日本や米国、中国は日曜日を週の始まりとしていることが多いです。ただし、ヨーロッパでも米国式を使う企業もありますので、相手の稼働日を示したカレンダーをもらうのが誤解をなくす近道でしょう。
2021年は、米国式とヨーロッパ式とでは含まれる日の範囲が、まるまる1週ずれてきますので、注意が必要です。
2021年ウィークカレンダー|月曜日はじまり|ISO準拠のヨーロッパ式
日付や時刻の表記に関する国際規格としては、ISO 8601があり、ウィークカレンダーの肝となる「ウィークナンバー」(週の番号)をどのようなルールでつけるかという点についても規定されています。欧州やヨーロッパの影響の残る地域等では、基本的にこのISO規格に従って、週番号が振られます。
月曜日を週のはじまりとするのは、イギリス、フランス、ドイツ等ヨーロッパ、スウェーデン、フィンランド等の北欧、ロシア、メキシコ、インド、バングラデシュ、タイ、インドネシア等の東南アジア、ニュージーランド等です。
ビジネスの多くが月曜からはじまることにも起因します。アジア諸国(日本、中国、韓国を除く)やニュージーランドなどもこちらが主流です。アメリカ、日本のウィークナンバーについては、下図ではなく、その次の日曜日はじまりのウィークカレンダーをご参照ください。
2021年ウィークカレンダー|日曜日はじまり|アメリカ式、日本式、中国式
2021年のウィークカレンダーで日曜日を1週間のはじまりとしたものです。米国、日本、中国、韓国、南米、オーストラリア、イスラエルなどはこちらのカレンダーがよく使われます。東南アジアでもベトナム、フィリピンはこちらの方式です。また米国での週番号のつけ方は、下表のように、1月1日が含まれる週が必ずWeek 1になります。
経済規模だけで見た場合、こちらのカレンダーを採用するほうがメジャーともいえます。
2021年ウィークカレンダー|土曜日はじまり|イスラム式
イスラム圏のカレンダーは土曜日がはじまりです。これにあわせて、ウィークナンバーに含まれる日付の範囲が米国式、ヨーロッパ式のいずれとも異なります。
ただし、上述したとおり、ウィークナンバー自体が欧州や米国からのものであり、イスラム圏の国々でイスラム暦、ヒジュラ暦を使わない場合は、そもそもヨーロッパ方式の月曜起算か、米国方式の日曜起算にカレンダー自体をあわせていることがあり、その場合は、この土曜起算のウィークカレンダーは使われません。
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