SGCHの材質、強度、比重、板厚、メッキ厚等|溶融亜鉛メッキ鋼板の種類と規格
SGCHの特徴
SGCHは溶融亜鉛メッキ鋼板として規定された17種類のうちの一つで、この中では硬質用を想定されたものです。もとになる鋼板としては冷延鋼板を使っており、炭素量の上限は0.18%と設定されています。焼きなましを行わない材料として規定されており、引張強度、降伏点、伸びについての値は設定されておらず、参考値として硬度のみ記載があります。
鋼板の厚さは0.11mmから1.0mmと規定されている、最も薄い鋼板でもあります。
SGCHの特性
SGCHの材質、成分
溶融亜鉛メッキ鋼板の種類 | C | Mn | P | S |
---|---|---|---|---|
SGCH | 0.18以下 | 1.20以下 | 0.08以下 | 0.05以下 |
SGCHの強度、機械的性質に関する情報
焼鈍しを行わない材料で、硬度についてはビッカースで170Hv程度となります。
亜鉛メッキ鋼板の記号 | 降伏点、耐力 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び(%) | 試験片と方向 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
板厚(mm) 表示厚さ |
|||||||||
0.25以上0.40未満 | 0.40以上0.60未満 | 0.60以上1.0未満 | 1.0以上1.6未満 | 1.6以上2.5未満 | 2.5以上 | ||||
SGCH | − | − | − | − | − | − | − | − | 5号、圧延方向 |
SGCHの板厚と寸法、サイズ
「JIS G 3302 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯」に規定のある材料記号
溶融亜鉛メッキ鋼板の記号 | 板厚、表示厚さ | 原板(元になる鋼板) |
---|---|---|
SGHC | 1.6mm以上6.0mm以下 | 熱延鋼板(熱間圧延) |
SGH340 | ||
SGH400 | ||
SGH440 | ||
SGH490 | ||
SGH540 | ||
SGCC | 0.25mm以上3.2mm以下 | 冷延鋼板(冷間圧延) |
SGCH | 0.11mm以上1.0mm以下 | |
SGCD1 | 0.40mm以上2.3mm以下 | |
SGCD2 | ||
SGCD3 | 0.60mm以上2.3mm以下 | |
SGCD4 | ||
SGC340 | 0.25mm以上3.2mm以下 | |
SGC400 | ||
SGC440 | ||
SGC490 | ||
SGC570 | 0.25mm以上2.0mm以下 |
スポンサーリンク
>このページ「SGCHの材質、強度、比重、板厚、メッキ厚等|溶融亜鉛メッキ鋼板の種類と規格」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- 溶融亜鉛メッキ鋼板の種類と一覧
- 鋼板の規格と種類の一覧
- ガルバリウム鋼板のメーカー|リンク集
- カラー鋼板メーカー|プレコート鋼板メーカー|リンク集
- 冷間圧延鋼板の特徴と規格、機械的性質|SPCC、SPCD、SPCE、SPCF、SPCG
- 熱間圧延鋼板(SPH材)の特徴とJIS規格、比重、板厚(SPHC、SPHD、SPHE、SPHF)
- SPFH(自動車用熱間圧延高張力鋼板)とSPFC(自動車用冷間圧延高張力鋼板)は何が違いますか
- SAPH材、自動車構造用熱間圧延鋼の機械的性質、特徴
- 自動車用加工性熱間圧延高張力鋼板(SPFH材)の特徴
- SPFC鋼板(自動車用加工性冷間圧延高張力鋼板)の板厚、成分、規格
- 一般構造用圧延鋼材(SS材)
- 溶接構造用圧延鋼材(SM材)の用途、機械的性質、成分の一覧
- 冷間加工と熱間加工の違い
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
- 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
- 金属単体の比重、密度の一覧表
- 金属の融点、沸点の一覧表
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 金属材料の硬度の一覧と比較
- 合金元素の果たす役割