SCMnH3の成分と材質、硬度の規格について|高マンガン鋼鋳鋼品の特徴
SCMnH3は高マンガン鋼鋳鋼品の規格の一つで、C量0.9から1.2の割合で含有する材料です。高Mn鋼は、硬度についての規定は当事者間で決めてもよいとなっていますが、元来、高硬度を特徴とする素材ではなく、破断・破壊強度に優れた靭性の高い材料がこの素材の最大の特徴となります。
SCMnH3の成分、材質
高マンガン鋼の種類 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | V |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCMnH3 | 0.90から1.20 | 0.3から0.8 | 11.00から14.00 | 0.050以下 | 0.035以下 | − | − | − | − |
SCMnH3の機械的性質、熱処理(水靭処理)温度
高マンガン鋼の種類 | 水靭処理の温度 ℃ |
耐力 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
曲げ (角度150°) |
硬度 HBW |
---|---|---|---|---|---|---|
SCMnH3 | 約1050 | - | 740以上 | 35以上 | - | - |
「JIS G 5131 高マンガン鋼鋳鋼品」に規定のある材料記号
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