紛争鉱物にアルミは含まれるか

2014年2月9日更新

紛争鉱物とは、米国の法律である金融規制改革法で定義されたスズ、タンタル、タングステン、金の4種の鉱物資源を意味します。

紛争鉱物の調査は、米国の法律である金融規制改革法にて、コンゴ紛争における武装勢力への資金源となっている鉱物を市場から締め出すことを最終目標とするもので、対象国から産出される紛争鉱物を使っている場合、その情報開示を行うことを米国上場企業に義務付けたものです。

アルミは純アルミとアルミ合金に分かれますが、このうち、アルミニウム合金にはシリコンやマグネシウム、銅、マンガン、リチウム、亜鉛などを添加したタイプはあるものの、スズやタングステン、タンタル、金を意図的に添加したタイプはありませんし、そもそもアルミニウムの原料となるボーキサイト自体が米国証券取引委員会で紛争鉱物とは定義されていませんので、対象外です。

分析表を見ると、Snなどの成分が微量ですが不純物として含有することもありますが、こうしたものは対象外となります。

ただし、紛争鉱物の調査依頼があった場合は、通常、自社の全サプライヤーに同様に調査依頼をかけることになりますので、可能なら自社に要求のあったのと同じ紛争鉱物報告テンプレートの形で何らかの回答をもらっておくほうがよいでしょう。

製造工程で用いる工業用途の溶液、例えば潤滑剤やメッキ、塗料などにもスズが含まれることもあり、基本的に、この調査はサプライヤーに次から次へと投げていく形でなされるものです。

したがって、ほとんどの製造業にとっては、依頼があった場合、この調査は複数の仕入先に対しても同様の依頼をすることになります。

スポンサーリンク

>このページ「紛争鉱物にアルミは含まれるか」の先頭へ

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集