メッキ鉄丸釘の規格|NZ釘の種類とJIS規格|長さ、太さ、サイズ、材質の一覧

2014年8月27日更新

NZ釘とも呼ばれる「めっき鉄丸釘」も通常の鉄丸釘と同様に、鉄線を材質としており、形状についても頭部は皿頭網目付き、胴部はスムース形状をしています。釘の記号はNZからはじまるものがこの釘に該当します。

鉄は「ねばり」と「強度」が売りの材料ですが、錆びの宿命を負っており、ほとんどの環境で経年とともに腐食がすすみ、錆びていきます。メッキによってこの腐食を遅らせるという発想が底流にあります。メッキの中でもこのNZ釘に使われているものは亜鉛メッキとなります。これは表面に亜鉛酸化膜を形作って、鉄を保護すると同時に、膜が部分的に破損した場合、本体である鉄よりも先に錆びることで、本体の腐食を遅らせる「犠牲防食」という機能も持ちます。比較的廉価なわりに効果が高いため、コストパフォーマンスのよい防食手法の一つです。ただし、鉄にいくらメッキをしてもステンレスの耐食性には及びませんし、他の強力な耐食性をもつ金属とも比較にはなりづらいという点は念頭に置いておく必要があります。

めっき鉄丸釘の形状と部位別のサイズ

下図における頭部の角度θは120°となります(参考値)。なお、サイズについては鉄丸釘と規格上はまったく同一となります。名称を示す記号だけが違います。

NZ釘の形状

釘の部位ごとの名称
めっき鉄丸くぎの規格サイズ(単位:ミリ)
呼び|釘の記号名称 長さ(L 胴部径(d 先端部の長さ(S 頭部径(D
寸法 許容差 寸法 許容差 寸法 許容差
NZ19 19 ±1.0 1.50 ±0.05 1.2以上3.0未満 3.6 ±0.36
NZ22 22 ±1.5 1.50 ±0.05 1.2以上3.0未満 3.6 ±0.36
NZ25 25 ±1.5 1.70 ±0.05 1.4以上3.4未満 4.0 ±0.40
NZ32 32 ±2.0 1.90 ±0.05 1.5以上3.8未満 4.5 ±0.45
NZ38 38 ±2.0 2.15 ±0.06 1.7以上4.3未満 5.1 ±0.51
NZ45 45 ±2.5 2.45 ±0.06 2.0以上4.9未満 5.8 ±0.58
NZ50 50 ±2.5 2.75 ±0.06 2.2以上5.5未満 6.6 ±0.66
NZ65 65 ±3.0 3.05 ±0.08 2.4以上6.1未満 7.3 ±0.73
NZ75 75 ±3.5 3.40 ±0.08 2.7以上6.8未満 7.9 ±0.79
NZ90 90 ±4.0 3.75 ±0.08 3.0以上7.5未満 8.8 ±0.88
NZ100 100 ±4.5 4.20 ±0.10 3.4以上8.4未満 9.8 ±0.98
NZ115 115 ±5.0 4.20 ±0.10 3.4以上8.4未満 9.8 ±0.98
NZ125 125 ±5.0 4.60 ±0.10 3.7以上9.2未満 10.3 ±1.03
NZ150 150 ±5.0 5.20 ±0.10 4.2以上10.4未満 11.5 ±1.15

JIS規格に定められた釘の種類と規格

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