SGLCDの強度、成分、比重、板厚、サイズ等の規格｜ガルバリウム鋼板の種類と特徴

SGLCDの特徴

SGLCDはガルバリウム鋼板のJIS規格における記号の一つで、冷間圧延鋼板を原板とした、絞り加工用の専用グレードです。高い加工性が求められる絞り加工用のため、低炭素の軟鋼と同様、炭素量が0.10以下に抑えられています。

また板厚についても、極薄となっており、0.40mm以上1.6mm以下と規定されています。

なお、素の状態の鋼板よりも、メッキのついた鋼板のほうが滑りが悪くなるため、加工性は若干悪化します。プレス加工などの際はこうした点も考慮の上、加工条件を定める必要があります。

SGLCDの特性

ガルバリウム鋼板（SGLCD）の成分、材質

SGLCDの成分
（単位：％）

ガルバリウム鋼板の種類	C 炭素	Mn マンガン	P リン	S 硫黄
SGLCD	0.10以下	0.45以下	0.03以下	0.03以下

ガルバリウム鋼板（SGLCD）の機械的性質、強度

SGLCDの引張強さ、耐力、降伏点、伸び

鋼板の種類の記号	降伏点、耐力 N/mm2	引張強さ N/mm2	伸び（％）					試験片と方向
			板の厚み（メッキ前、単位：ミリ）
			0.25以上0.40未満	0.40以上0.60未満	0.60以上1.0未満	1.0以上1.6未満	1.6以上2.3以下
SGLCD	−	270以上	−	27以上	31以上	32以上	33以上	5号、圧延方向

ガルバリウム鋼板（SGLCD）の重量、質量、比重

7.85が原板（メッキ前の鋼板）に共通する比重となり、計算方法としてはこれに厚みをかけ、メッキ定数を加算し、面積をかけることで実際の重量が出ます。

• ガルバリウム鋼板の重量、質量の計算方法

ガルバリウム鋼板（SGLCD）のサイズ、寸法

JISでは標準の幅と長さの組み合わせが規定されています。

• ガルバリウム鋼板の標準サイズと寸法

ガルバリウム鋼板（SGLCD）の板厚

板の厚さについては、メッキ前のものを基準にし、上記の範囲で以下のようなバリエーションがあります。

• ガルバリウム鋼板の厚さの一覧

ガルバリウム鋼板（SGLCD）のメッキ厚

メッキの付着量と標準的なメッキの厚さの目安としては以下の表の通りです。なお、製品の質量・重量計算に使うメッキ量定数もこの表に記載しています。

• ガルバリウム鋼板のメッキ記号、メッキ厚さ、メッキ付着量の一覧

ガルバリウム鋼板の一覧｜JIS G 3321 溶融５５％アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯に規定されている材料記号一覧

熱延鋼板を原板に用いたガルバリウム鋼板

鋼板の種類、記号	板の厚さ（メッキ前）
SGLHC	１．６ミリ以上２．３ミリ以下
SGLH400
SGLH440
SGLH490
SGLH540

冷延鋼板を原板に用いたガルバリウム鋼板

鋼板の種類、記号	板の厚さ（メッキ前）
SGLCC	０．２５ミリ以上２．３ミリ以下
SGLCD	０．４０ミリ以上１．６ミリ以下
SGLCDD
SGLC400	０．２５ミリ以上２．３ミリ以下
SGLC440
SGLC490
SGLC570	０．２５ミリ以上２．０ミリ以下

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