打錠機メーカー、打錠用の杵臼メーカーの一覧
打錠機とは、薬や健康食品などの「錠剤」を作るためのプレス機の一種です。原理を平たく言えば、粉末状の薬剤を自動的に計量して「臼」に入れ、プレス加工で言うところのポンチに相当する「杵」と呼ばれる部品が上下から加圧して錠剤の形状をつくる、というものです。杵には上杵と下杵があります。これらの杵臼が錠剤を作る上での金型となります。量産用ならばこの一連の動きが自動でなされ、錠剤が次々出来上がっていく仕組みになっており、薬剤の研究開発に使う卓上打錠機ならば、一つずつ錠を作ることができます。
打錠機の種類としては、用途別に前述の量産で用いる大型の打錠機、薬や健康食品の試作など一錠ずつの製作も可能な小型の卓上打錠機の二つに分けることができます。薬は錠剤の大きさにより効き方が変わるケースもあり、打錠機の中には極小の錠剤をつくるものもあります。また錠剤表面に文字がついていますが、この部分も精密な杵のなせる技と言えます。なお、これらの杵は打錠の肝とも言える精密部品ですが、消耗品でもあります。ここでは打錠機メーカーのほか、これら杵臼を製造する企業も一覧にしています。
- 菊水製作所
- 京都にある1910年創業の錠剤機メーカー。原料を持ちこんで実機でのテストができるテスト室を設けている。サイトでは錠剤がどのようにして作られのか図入りで紹介されている。
- 市橋精機
- 京都にある打錠機、杵、臼、粉末成型機のメーカー。フルオート単発式の打錠機や卓上打錠機(最大打錠圧3t)や、チタンコーティング等の処理が施された杵や臼をラインナップに持つ。錠剤設計も可能。
- 畑鉄工所
- 医薬品向けの錠剤や産業向け成型用途の打錠機メーカー。京都にある。純正「杵」のレンタルやテスト打錠にも応じている。
- 富士薬品機械
- 東京都大田区にある製剤機械メーカー。高速打錠機、強圧打錠機、単式打錠機のほか、打錠機用杵臼の製造販売、杵臼再生技術も保有。
- モリマシナリー
- 岡山にある総合機械メーカー。打錠機としては、化学装置部が扱うタレット交換式ロータリープレスMZ400やロータリープレスPH300R U等があり、杵臼としてタブレット用金型パンチ・ダイも手掛ける。
- 赤沢製作所
- 徳島県にある金型メーカー。製作を手掛けた打錠機用の部品が写真とともに紹介されている。機械製作、設計、研磨、ラップ、溶接肉盛修正加工、バフ研磨、ワイヤー放電など豊富な加工メニューがある。
- 菅原精機
- 超硬合金金型やロータリープレスなどをカスタムメイドするメーカー。電子部品業界で長年培った金型の技術を製剤業界に応用。打錠機用の各種杵や臼(超硬ブッシングシリーズ)も手掛ける。
- 平沼精密
- 東大阪にある打錠機用の部品専門メーカー。打錠機用の部品の現物を持ち込めば、寸法測定、図面作成可能。
- ツー・ナイン・ジャパン
- 成形金型の受託加工を手掛ける加工業者。打錠機用の杵、臼の製作のほかPVDによるTiNやCrNなど金型と縁の深い表面処理や下地処理も手掛ける。
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