S17C(機械構造用炭素鋼)の機械的性質や成分の一覧
低炭素鋼のうち、炭素の含有比率が17のものです。含有の幅は0.15〜0.20になります。軟鋼に相当し、あまり強度が要求されるシーンでは使われません。軟鋼は粘りのある素材で、金属材料は「硬さ」と「靭性」はなかなか両立が難しく、どちらかに偏りがちです。熱処理により機械的強度をあげて使うことが多いでしょう。軟鋼の適用範囲は広く、建物や構造材料、ガス管や水道管などにも使われることがあります。
材料記号 | C | Si | Mn | P | S |
---|---|---|---|---|---|
S17C | 0.15〜0.20 | 0.15〜0.35 | 0.30〜0.60 | 0.030以下 | 0.035以下 |
種類 | 変態温度 (℃) |
熱処理温度 (℃) |
||||
---|---|---|---|---|---|---|
Ac | Ar | 焼ならし | 焼なまし | 焼入れ | 焼戻し | |
S17C | 720〜845 | 815〜730 | 870〜920空冷 | 約860炉冷 | - | - |
種類 | 機械的性質 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
熱処理 | 降伏点 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
衝撃値 (シャルピー) J/cm2 |
硬度 HBW |
|
S17C | 焼きならし | 245以上 | 400以上 | 28以上 | - | - | 116〜174 |
焼きなまし | - | - | - | - | - | 114〜153 |
スポンサーリンク
構造用炭素鋼の一覧(材料記号)
- 機械構造用炭素鋼の一覧へ戻る
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- 鋼の五元素とは何か
- 軟鋼
- 鉄鋼材料の種類
- 焼鈍(焼きなまし)
- 調質(焼入れ、焼き戻し)
- 炭素当量の計算式について
- 鉄と鋼は何が違うのですか
- キルド鋼
- 鍛造用鋼材、鍛造に使う炭素鋼とは
- 炭素鋼鋳鋼品(SC材)の用途、機械的性質、成分の一覧
- 炭素(元素記号 C)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など
- 鉄(元素記号 Fe)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など
- 浸炭
- 炭素鋼鍛鋼品(SF材)の特徴、用途、成分、機械的性質の一覧
- 炭素工具鋼鋼材(SK材)の特徴
- セメンタイトについて
- 硬度換算表:HRC(ロックウェル硬さ), HV(ビッカース硬さ), HB(ブリネル硬さ),HS(ショア硬さ)の換算表について
- 硬さの換算式
- 金属のねばり強さ(靭り強さ、粘り強さ、靭性)
- 金属の弾性とは
- 金属の疲れ強さ
- s45cとss400の違いについて
- 日本の鉄鋼メーカーの一覧
- ダイヤモンドは鉄と相性が悪いのですか。