FCD400-18の特性、機械的性質、引張強さ、耐力、硬度など|球状黒鉛鋳鉄品(FCD材)の特徴
FCD400-18は球状黒鉛鋳鉄のうち、最低引張強度が400MPa以上で、最小の伸び値が18%と規定された材料です。引張強度がこの値で、これだけの伸びを確保できる材料はなかなかありません。黒鉛が片状となっている通常の鋳鉄よりも耐磨耗性も優れます。引張強さと延性の双方が必要な用途で活躍します。主要な金属基地はフェライト組織となります。
FCD400-18の機械的性質
鋳鉄の種類 | 引張強さ N/mm2 |
0.2%耐力 N/mm2 |
伸び % |
シャルピー吸収エネルギー シャルピー衝撃値 |
硬さ 硬度 HB |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試験温度 ℃ |
3個の平均 J |
個々の値 J |
|||||
FCD400-18 | 400以上 | 250以上 | 18以上 | 23±5 | 14以上 | 11以上 | 130から180 |
「JIS G 5502: 2001 球状黒鉛鋳鉄品」に規定のある材料記号
別鋳込み供試材による場合:鋳鉄品とは別に、砂型を用いて1バッチごとに鋳造したものをサンプルとする方法
本体付き供試材による場合:鋳鉄品の本体の一部に鋳型をつけてサンプルとする方法
スポンサーリンク
>このページ「FCD400-18の特性、機械的性質、引張強さ、耐力、硬度など|球状黒鉛鋳鉄品(FCD材)の特徴」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- 球状黒鉛鋳鉄の一覧
- 鋼、鉄、鋳鉄はそれぞれ何が違うか
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
- 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
- 金属単体の比重、密度の一覧表
- 金属の融点、沸点の一覧表
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 金属材料の硬度の一覧と比較
- 鉄鋼材料の種類
- 炭素鋼と合金鋼の違いと使い分け
- 合金元素の果たす役割
- 鉄鋼、炭素鋼、合金鋼の焼入れ深さ
- 焼入れ性とは
- 可鍛鋳鉄の種類、用途、特性、記号|白心可鍛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、パーライト可鍛鋳鉄の特徴と性質
- ねずみ鋳鉄品(FC材)の用途、機械的性質、成分の一覧
- 炭素鋼鋳鋼品(SC材)
- 溶接構造用鋳鋼品(SCW材)
- 構造用合金鋼鋳鋼品(SCC, SCMn, SCMnCr, SCCrM等)
- 高マンガン鋼鋳鋼品(SCMnH材)
- 鋳鉄の比重について
- 鋳鉄の耐熱温度はどれくらいか
- ニクロシラルとは
- ニレジストとは
- 耐食鋳鉄とは
- 耐熱鋳鉄とは
- チルド鋳鉄とは
- ミーハナイト鋳鉄とは
- 可鍛鋳鉄とは
- フェライト
- パーライト
- オーステナイト