FCD500-7の特性、機械的性質、引張強さ、耐力、硬度など|球状黒鉛鋳鉄品(FCD材)の特徴
FCD500-7は球状黒鉛鋳鉄で、500MPaを最小引張強さとしているため、それが記号にも示されています。7は最小の伸びをパーセントで示したものです。力が加わっても、組織を構成する球状の黒鉛のおかげで、黒鉛に沿った亀裂が生じにくい構造をしています。このため、球状黒鉛鋳鉄は鋳鉄の中でも強靭な性質を持つと共に、伸びる材料でもあります。
FCD500-7の機械的性質
鋳鉄の種類 | 引張強さ N/mm2 |
0.2%耐力 N/mm2 |
伸び % |
シャルピー吸収エネルギー シャルピー衝撃値 |
硬さ 硬度 HB |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試験温度 ℃ |
3個の平均 J |
個々の値 J |
|||||
FCD500-7 | 500以上 | 320以上 | 7以上 | − | − | − | 150から230 |
「JIS G 5502: 2001 球状黒鉛鋳鉄品」に規定のある材料記号
別鋳込み供試材による場合:鋳鉄品とは別に、砂型を用いて1バッチごとに鋳造したものをサンプルとする方法
本体付き供試材による場合:鋳鉄品の本体の一部に鋳型をつけてサンプルとする方法
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