テントメーカーの一覧|登山用のテントメーカー

2014年12月8日リンク更新

アウトドアで居住空間となるテントには、シングルウォールとダブルウォールの別があり、一言で言えば、テントのシートが1枚のみか、2枚あるかという違いです。ダブルウォールの場合は、フライシートと呼ばれるシートでテントを包むようにして用います。メーカーによってはシングルウォールの状態だけでは十分な防水効果を発揮しないものもありますので注意が必要です。

基本的にテントそのものがペグで固定したり、テント外部からのテンションをかけなくとも形を保っていられるものが自立式と呼ばれるもので、その反対が非自立式となります。昨今は設営の簡便さもあり、自立式が主流となってきています。

テント選びで見るべきポイント

登山用ということを考えた場合に、テントに求められる性能は概ね以下の通りです。

防水性能

日本は特に雨の多い国で、山では余計に雨に遭遇する率もあがるかと思います。就寝中に振り出すこともあり、寝ているうちにテントやシュラフが水びだしにということを避けるためにも、防水性能はしっかりしたものを選びたいところです。また、テントの上や横からの雨漏りだけでなく、床からの水の染み出しなどについても気になるところです。状況によっては、テントとは別に、グラウンドシートをしいてから設営したほうがよいこともあります。

通気性能

夏季の低山などで用いる場合などは特にメッシュ部分があるなどして風の通り道を作った通気性能のよいものが快適です。防水性能と両立させる必要がありますが、通気性もテントにとっては重要なポイントとなります。

たいていのテントには通気口(ベント)がついていますが、ウォールそのものにメッシュを採用しているモデルもあります。構造上、雨水が入りにくいものが求められます。

保温性能

通気性能とは反対に、春や秋、高山地帯などでは朝晩冷えます。こうした際にはテントに保温性能も求められます。フライシートをつけた状態できちんと一定の保温効果があるかどうかも気になるところです。積雪期や厳冬期用には、雪上での設営となるため、4シーズン用に設計されたものか、専用のテントが必要です。

重量

登山用の場合は自分かメンバーがザックに入れて運ぶため、少しでも軽くしたいところです。食料と違い、最初から最後まで変わらない重量となります。テントの正味重量だけでなく、ポールやペグ、グラウンドシートなどの総重量を勘案する必要があります。1名〜2名用のもので軽量型のものであれば、1.5kg前後〜2kg前後かと思います。

広さ、間取り

重量の関係上、テントの大きさは最小限に設計されていますが、疲れが取れないほど狭い作りでも困ります。自分の体と荷物にあった大きさのもの、また入り口前に土間のようなスペースを確保できるものもありますので、好みに合わせた間取りをもつテントを探してみるのもよいでしょう。

設営の簡便さ

複雑な機構を持っているものは何かが壊れたときに設置が難しくなるほか、そもそも設営にも時間がかかってしまいます。テント設営の習得に時間がかかってしまうようなものは人を選ぶかと思います。

耐風性

テントを設営したはいいが、風でポールが折れてしまったということでは困ります。修理するための応急セットや予備ポールも持っていくほうがよいですが、ある程度の耐風性があるものが望ましいです。風に飛ばされにくい構造をしているものを選ぶのも、設置場所によっては効果的です。

耐久性

テントは何度も使うことが前提ですが、生地そのものに強度がなく何かの拍子に敗れてしまうようでは困ります。強度のあるナイロン系のものが多いですが、軽さを重視したものの場合、強度面についても確認が必要です。

テントメーカーを選ぶ際には、テントの破損時にも修理キットが入手可能であったり、ある程度ならば自分で修理可能な構造を持つものがよいかもしれません。強度の強い布地が多いですが、設営手順を間違えたり、無理な力をかけてしまったり、不慮のアクシデントや想定外の強風に見舞われたりといった場合に、ポールが破損するケースが多く、現地で折れた場合の対処方法についても事前に調べておく必要があります。

エスパース(ESPACE)
株式会社ヘリテイジのブランドの一つ。ダブルウォールの軽量ソロテントとして知られるエスパースソロは重量1.50kg。2012年モデルよりベンチレーターを拡張し新型ポールを採用。強度にも定評がある。
モンベル(Montbell)
登山用品の総合メーカーだが、登山用テントとしては、ステラリッジテントが重量1.47kgとなっており、軽量モデル。他にX-TREKマイティドームも軽量タイプ。
ダンロップ(DUNLOP)
取扱会社のエイチシーエス社のサイトより。ダンロップ社のテントのラインナップが紹介されている。コンパクトアルパインテントであるVSシリーズだと、重量は約1.53kgとなる。
パイネ(PAINE)
G-LIGHT(ゴアライト)、ゴアライトXは山岳用テントとして非常に軽量なことで有名。一人用の場合、わずか1180gとなっている。PAINEはICI石井スポーツのブランド。
アライテント(RIPEN)
山岳用、登山用テントの専門メーカー。トレックライズ、エアライズ、ドマドームライトといったラインナップで知られる。エアライズの重量は1360gとなっている。
SIERRA DESIGN(シエラデザイン)
米国のアウトドアウェア、テント用品メーカー。蚊帳のようなメッシュ部分が多く採用されたモデルが多い。モジョ、ヴェイパーライト、フラッシュなど軽量なタイプのラインナップが豊富。メッシュ部分が多いものについては雨の多い日本の環境下で使う場合は、一考を要するかもしれない。
ニーモ(NEMO)
2002年に設立されたニーモイクイップメント社。既存のマーケットには存在しない革新的なテントを発表するベンチャー。重量はオビ 1Pで1.3kg。他に、タニ、メタ、アサシ、テンシなどのラインナップ。面積は狭くなるが、エリートシリーズのゴーゴーエリートは652gという軽量。取扱会社のイワタニプリムスのサイトでも製品紹介が見られる。
マウンテンハードウェア(Mountain hardwear)
登山用テントとしては、Direkt 2が凡そ1.32kgとなっている。他にもスカイリッジ、トランゴなど各種モデルを製造販売。
MSR(Mountain Safety Research)
山岳用の各種製品を開発・販売するアウトドア用品メーカー。ハバ HP(1人用)で重量は約1.38kgとなる。
ノースフェイス(THE NORTH FACE)
総合アウトドア用品メーカー。テントのラインナップも豊富で、登山用としては、PHOENIX 2で約1.64kg。他に積雪期や厳冬期用のモデルもある。
マーモット(Marmot)
米国のアウトドア・登山用品メーカー。軽いモデルを追及すると、1.3 kgのEOS 1Pや1.5 kgのPulsar 1Pなどがある。

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