FCAD1200-2の機械的性質、特徴について|オーステンパ球状黒鉛鋳鉄品、ADI鋳物の種類
FCAD1200-2は鋳物の一種で、規格として存在する鋳物ではトップクラスの強度、靭性をもつ材料の一つです。硬度はHBで341以上と、鉄鋼材料としては一般的なものですが、最小の引張強さが1200MPa以上となっています。これだけの強度を出すとさすがに伸びも低くなりますが、それでも最小で2%あります。加工性に難があるため、性能のわりにあまり目にすることがない材料かもしれません。
FCAD1200-2の成分、材質
成分の規定はなく、以下の機械的性質を満たしていることが規格材としては求められます。
FCAD 1200-2の機械的性質
鋳鉄の記号 | 引張強さ N/mm2 |
耐力 N/mm2 |
伸び % |
硬さ HB |
---|---|---|---|---|
FCAD 1200-2 | 1200以上 | 900以上 | 2 | 341以上 |
「JIS G 5503 オーステンパ球状黒鉛鋳鉄品」に規定のある材料記号
スポンサーリンク
>このページ「FCAD1200-2の機械的性質、特徴について|オーステンパ球状黒鉛鋳鉄品、ADI鋳物の種類」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- オーステンパ球状黒鉛鋳鉄品、ADI鋳物の一覧
- 鋳鉄とは
- ねずみ鋳鉄品(FC材)の用途、機械的性質、成分の一覧
- 球状黒鉛鋳鉄品(FCD材)の用途、機械的性質、成分の一覧
- 可鍛鋳鉄の種類、用途、特性、記号|白心可鍛鋳鉄、黒心可鍛鋳鉄、パーライト可鍛鋳鉄の特徴と性質
- 耐熱鋼鋳鋼品、SCHの種類と用途、成分、耐熱温度など
- 金属の低温脆性
- 高温高圧用鋳鋼品|SCPH材の特性、成分、材質、比重、機械的性質の規格
- SCS(ステンレス鋳鋼品)の種類と材質、成分、規格
- アルミニウム合金鋳物の種類の一覧
- アルミダイカスト(ADC材)の成分と種類、特徴|材質、比重、機械的性質など
- 銅合金鋳物、鋳造品の用途、成分、種類、記号について
- 炭素鋼鋳鋼品(SC材)
- 溶接構造用鋳鋼品(SCW材)
- 構造用合金鋼鋳鋼品(SCC, SCMn, SCMnCr, SCCrM等)
- 高マンガン鋼鋳鋼品(SCMnH材)
- 鋳鉄の比重について
- 鋳鉄の耐熱温度はどれくらいか
- ニクロシラルとは
- ニレジストとは
- 耐食鋳鉄とは
- 耐熱鋳鉄とは
- チルド鋳鉄とは
- ミーハナイト鋳鉄とは
- 可鍛鋳鉄とは
- フェライト
- パーライト
- オーステナイト
- 鍛造と鋳造の違い
- 鋳造と鍛造の使い分け
- 炭素鋼鋳鋼品(SC材)の用途、機械的性質、成分の一覧
- 鋼、鉄、鋳鉄はそれぞれ何が違うか
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
- 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
- 金属単体の比重、密度の一覧表
- 金属の融点、沸点の一覧表
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 金属材料の硬度の一覧と比較
- 鉄鋼材料の種類
- 炭素鋼と合金鋼の違いと使い分け
- 合金元素の果たす役割
- 鉄鋼、炭素鋼、合金鋼の焼入れ深さ
- 焼入れ性とは