S70CMの材質、成分、硬度、機械的性質|ミガキ鋼であるS70CMの特徴
S70CMは、S70Cをみがき鋼にしたものです。S70C自体は機械構造用炭素鋼には規定がなく、ばね用冷間圧延鋼帯で規定されています。硬度に優れますが、粘りや靭性、耐衝撃性といった面ではこのパラメータと反比例する傾向にある点に留意が必要です。もととなる材料の主用途である「ばね」のほか、座金、木工用手引き鋸、事務機部品などに使われます。
S70CMの機械的性質
引張強さや降伏点、耐力といった機械的性質については、みがき鋼となる前の材料(末尾のMを除いた材料記号ごと)にそれぞれ規定があります。
S70CMの板厚や長さ、幅の許容公差
いずれも「みがき特殊帯鋼」として規格となっています。みがき帯鋼のサイズ別の許容公差についてはこちら。
S70CMの成分、材質
鉄鋼材料の種類 | C | Si | Mn | P | S | Cu | Ni | Cr | Ni+Cr |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
S70CM | 0.65から0.75 | 0.15から0.35 | 0.60から0.90 | 0.030以下 | 0.035以下 | 0.30以下 | 0.20以下 | 0.20以下 | - |
S70CMの硬度
種類 | 焼きなまし後の硬度 | 冷間圧延したままの硬度 |
---|---|---|
ビッカース硬さ (HV) |
ビッカース硬さ (HV) |
|
S70CM | 190以下 | 190から280 |
「JIS G 3311 みがき特殊帯鋼」に規定のある材料記号
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