デュロメーターのメーカーの一覧

2014年12月8日更新

プラスチックやゴムの硬度の測定は、負荷をかけつつ圧子を対象にあてて、どれくらいの窪み深さになったのかに基づいた計測が一般的です。この硬さの一つの指標としては、デュロメータ硬さがあります。これは主にゴムの硬さを測定する為に使われます。

ゴムは金属やセラミックスほどに硬さがなく、合成ゴムの種類や加硫の具合、配合、カーボンなどの添加剤などによっても硬さに微妙な違いが生じます。また圧子に力をかけて窪みを作ったとしても、それが反発によって、測定対象から離すと元に戻ってしまったり、ある程度まで元に戻るような性質があります。

こうした硬度の低い素材の測定には、あらかじめ予測される硬さの範囲内に適合する硬度計を選ぶ必要があります。したがって、硬質ゴムやプラスチックに用いる硬度計と、エラストマー、軟質スポンジ等に用いる硬度計は分ける必要があります。

昔はスプリング式硬さ試験機が使われていたこともありますが、日本独自のものでもあり、現在はこれを廃止し、ISOに習ってショア硬さ計を用いた計測値がよく使われており、デュロメータといった場合は、多くの場合この硬度計のことを意味しています。

ハンディー式のものは、計測方法によって値が変わることがあるため、厳密な値が必要な場合は、卓上式のものが使われるケースもあります。

高分子計器(アスカー)
ASKER(アスカー)のブランドを持つデュロメータ・ゴム硬度計のメーカー。京都にある。アスカーゴム硬度計の名でよく知られる。ゴム硬度計の専門メーカーのため、ラインナップは豊富で、A型、AL型、D型、DL型、C型、C1L型、E型、EL型、C2型、C2L型、F型、FP型、CS型、CSC2型、B型、BL型、JA型、JAL型、JC型、ISO-A型、ISO-D型など対象となる素材の硬度にあわせたものが多数開発されている。
テクロック
1950年創業の精密測定機器メーカー。長野県に本社。ゴム・プラスチック硬度計については、1965年にダイヤルゲージの応用測定機器として同社にて独自開発。ゴムやプラスチックの他、軟質系の素材や新素材などの硬度測定用として世界各国に販売実績あり。デュロメータによる硬さに関して、JIS、ISO規格の改訂にも対応。
ミツトヨ(硬さ試験機の総合カタログPDFへリンク)
スポンジやゴム、プラスチックなどの軟質系素材に使う硬度計としては、アナログタイプ、デジタルタイプの双方がある。また硬質ゴムやプラスチックなどに対応する機種とエラストマー、スポンジ、軟質フォームに用いる機種など、素材別にラインナップを取り揃える。
エラストン
京都市伏見区にある精密計測器の開発メーカー。ゴムやプラスチックの硬度計の設計開発と製造、販売を手がける。

スポンサーリンク

デュロメーターのメーカーの関連分野のリンク

ショア硬さ(HS)について
硬さの換算式について
硬度換算表:HRC(ロックウェル硬さ), HV(ビッカース硬さ), HB(ブリネル硬さ),HS(ショア硬さ)の換算表について
ロックウェル硬さ(単位:HRC)
ビッカース硬さ(単位:HV)
ブリネル硬さ(単位:HB)
ゴムの硬度の一覧
ゴムの種類と特性、物性について
金属の硬度の一覧表と比較
プラスチックの種類と用途、物性

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集