FCV450の機械的性質、引張強さ、耐力、伸び、硬度、ポアソン比、熱伝導率、熱膨張率|CV黒鉛鋳鉄品の規格
FCV450は磨耗抵抗に優れているため、シリンダライナー、列車用ブレーキディスクなどの用途もあります。同系統のFCV400に比べてさらに強度が強く、剛性や摩耗抵抗でもこちらが優れますが、機械加工性には劣ります。自動車用のシリンダブロックやシリンダヘッドの用途があり、他に、ポンプ部品、ハウジング、油圧部品全般にも使われます。金属組織はパーライトがメインです。
FCV450の機械的性質
CV黒鉛鋳鉄の種類 | 引張強度 N/mm2 |
0.2%耐力 N/mm2 |
伸び % |
ブリネル硬さ HBW 10/30(参考値) |
---|---|---|---|---|
FCV450/S | 450以上 | 315以上 | 1.0以上 | 170から250 |
CV黒鉛鋳鉄の種類 | 厚み t(対象となる肉厚) mm |
引張強度 N/mm2 |
0.2%耐力 N/mm2 |
伸び % |
ブリネル硬さ HBW 10/30(参考値) |
---|---|---|---|---|---|
FCV450/U | t≦12.5 | 450以上 | 315以上 | 1.0以上 | 170から250 |
12.5<t≦30 | 450以上 | 315以上 | 1.0以上 | 170から250 | |
30<t≦60 | 400以上 | 280以上 | 1.0以上 | 170から250 | |
60<t≦200 | 375以上 | 260以上 | 1.0以上 | 170から250 |
温度によるFCV450の機械的性質、物理的性質の変化
物理特性・熱的特性 | 単位 | 温度 | FCV450 |
---|---|---|---|
引張強度 | N/mm2 | 23℃ | 450から525 |
100℃ | 425から500 | ||
400℃ | 350から425 | ||
0.2%耐力 | N/mm2 | 23℃ | 315から365 |
100℃ | 290から340 | ||
400℃ | 265から315 | ||
伸び | % | 23℃ | 1.0から2.5 |
100℃ | 1.0から2.0 | ||
400℃ | 0.5から1.5 | ||
弾性係数 | kN/mm2 | 23℃ | 145から155 |
100℃ | 140から150 | ||
400℃ | 135から145 | ||
疲労限度比、回転曲げ疲労試験 | − | 23℃ | 0.45から0.50 |
疲労限度比、引張圧縮疲労試験 | − | 23℃ | 0.25から0.35 |
疲労限度比、3点曲げ疲労試験 | − | 23℃ | 0.60から0.70 |
ポアソン比 | - | - | - |
密度、比重 | g/cm3(密度) | − | 7.0から7.2 |
熱伝導率 | W/(m・K) | 23℃ | 38 |
100℃ | 37 | ||
400℃ | 36 | ||
熱膨張係数 | μm/(m・K) | 100℃ | 11 |
400℃ | 12.5 | ||
比熱 | J/(g・K) | 100℃ | 0.475 |
「JIS G 5505 CV黒鉛鋳鉄品」に規定のある材料記号
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