プラスチックの金型温度
プラスチックやゴムなどの金型を用いた成形では、型の温度が非常に重要となります。それぞれの樹脂材料に適した金型温度がありますが、製造条件によって微調整が必要となりますので、条件だしをきちんと行わずに加工を行うと、プラスチックの成形不良である「ひけ」や、気泡の発生、外観つや、製品自体の反りなどの原因ともなりますので、条件だしを実施し、最適な温度条件を模索する必要があります。
プラスチックを成形する際の一般的な金型温度は下表のとおりですが、見てわかるとおり、温度にかなりの幅があるため、樹脂を購入しているメーカーの推奨温度等を見ながら、自社の製造環境のもと、実際の条件出しを試行錯誤を重ねて行っていく必要があります。
また温度自体が一定せずにばらつくような場合も、成形不良の原因となりますので、何か不良が発生したような場合は、金型の温度管理全体を見ていく必要があります。
プラスチックの種類 | 記号 | 金型温度の目安 |
---|---|---|
ポリエチレン | PE | 35〜65℃ |
ポリプロピレン | PP | 20〜80℃ |
ポリスチレン | PS | 40〜70℃ |
AS樹脂(アクリロニトリルスチレン) | SAN、AS | 40〜80℃ |
ABS樹脂 | ABS | 50〜70℃ |
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル樹脂 | PVC | 50〜70℃ |
アクリル樹脂、メタクリル樹脂 | PMMA | 50〜70℃ |
ナイロン66(ポリアミド) | PA66 | 60〜120℃ |
アセタール樹脂、ポリアセタール | POM | 60〜100℃ |
ポリカーボネート | PC | 70〜120℃ |
PBT樹脂、ポリブチレンテレフタレート | PBT | 50〜120℃ |
ポリフェニレンスルファイド | PPS | 120〜150℃ |
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