SWCH12Rの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼

2013年4月7日更新

SWCH12Rは、冷間圧造用炭素鋼としては軟鋼に相当する鉄鋼材料です。このグレードから、成分にマンガンの下限値が指定されるようになります。また機械的強度もこれよりも低い炭素料を持つリムド鋼系のものから1ランク上がります。最も細いもので冷間加工のみの場合、590MPaが下限値となります。

SWCH12Rの成分、組成

なお、成分規定は材料となるSWRCH12Rのものになります。

SWRCH12Rの成分
鋼材の種類 C(炭素) Si(シリコン) Mn(マンガン) P(リン) S(硫黄) Al(アルミ)
SWRCH12R 0.10〜0.15 - 0.30〜0.60 0.040以下 0.040以下 -

SWCH12Rの比重、密度

鉄鋼材料の比重は7.8前後となりますが、より細かい数字の概算を出すには、炭素量から算出することもできます。比重=7.876−0.030×炭素(%)の式を適用した場合、上限の0.15%で計算すると、7.872前後となります。

SWCH12Rの機械的性質|引張強度、硬度、絞り

冷間加工のみの場合

SWCH12Rの機械的性質
種類 径(ミリ) 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH12R 3以下 590以上 - -
3を超え4以下のもの 490以上 45以上
4を超え5以下のもの 410以上 45以上
5を超えるもの 360以上 45以上 90以下

焼きなまし後に冷間加工した場合

SWCH12Rの機械的性質
種類 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH12R 340以上 55以上 83以下

SWCH材(冷間圧造用炭素鋼線)の材料記号の一覧

SWCH24KとSWCH27KからSWCH50Kまでは焼きなまし後の冷間加工についての規定のみとなります。その他の冷間圧造用炭素鋼については、冷間加工のみと、焼きなまし後冷間加工の2パターンについての機械的性質が規定されています。

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