SWCH33Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼
SWCH33Kは、冷間圧造用炭素鋼で、キルド鋼から圧延された線材です。炭素量は0.33〜0.36%の範囲と定められており、前掲の30Kと同等の機械的強度の上限値が規定されています。冷間のみの場合の加工については、他のSWCH材のように規定されてはいません。キルド鋼由来のものは中炭素、高炭素鋼まで規定がありますが、途中から冷間加工のみの規定はなくなります。
SWCH33Kの成分、組成
なお、成分規定は材料となるSWRCH33Kのものになります。
鋼材の種類 | C(炭素) | Si(シリコン) | Mn(マンガン) | P(リン) | S(硫黄) | Al(アルミ) |
---|---|---|---|---|---|---|
SWRCH33K | 0.30〜0.36 | 0.10〜0.35 | 0.60〜0.90 | 0.030以下 | 0.035以下 | − |
SWCH33Kの比重、密度
鉄鋼材料の比重は7.8前後となりますが、より細かい数字の概算を出すには、炭素量から算出することもできます。比重=7.876−0.030×炭素(%)の式を適用した場合、上限の0.36%で計算すると、7.865前後となります。
SWCH33Kの機械的性質|引張強度、硬度、絞り
冷間加工のみの場合
炭素量が多く、冷間のみでは加工困難。規定無し。
焼きなまし後に冷間加工した場合
種類 | 引張強さ N/mm2 |
絞り (%) |
【参考値】 硬さ(HRB) |
---|---|---|---|
SWCH33K | 620以下 | 55以上 | 92以下 |
SWCH材(冷間圧造用炭素鋼線)の材料記号の一覧
SWCH24KとSWCH27KからSWCH50Kまでは焼きなまし後の冷間加工についての規定のみとなります。その他の冷間圧造用炭素鋼については、冷間加工のみと、焼きなまし後冷間加工の2パターンについての機械的性質が規定されています。
スポンサーリンク
>このページ「SWCH33Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- SWCH(冷間圧造用炭素鋼線)の材質、機械的性質、成分について
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
- 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
- 金属単体の比重、密度の一覧表
- 金属の融点、沸点の一覧表
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 金属材料の硬度の一覧と比較
- 鉄鋼材料の種類
- 炭素鋼と合金鋼の違いと使い分け
- 合金元素の果たす役割
- 鉄鋼、炭素鋼、合金鋼の焼入れ深さ
- 焼入れ性とは