SWCH15Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼

2013年4月7日更新

SWCH15Kは、キルド鋼から作られた冷間圧造用炭素鋼です。線材として規格化されていますが、径の太いものが部品として使われることも珍しくありません。15Kは、15がこの材料に含んでいる炭素量の中間値、Kがキルド鋼由来であることを示します。他のSWCH材、リムド鋼やアルミキルド鋼のものに比べると、それぞれが同じ炭素量のレベルならばキルド鋼のほうが強度が強くなります。

SWCH15Kの成分、組成

なお、成分規定は材料となるSWRCH15Kのものになります。

SWRCH15Kの成分
鋼材の種類 C(炭素) Si(シリコン) Mn(マンガン) P(リン) S(硫黄) Al(アルミ)
SWRCH15K 0.13〜0.18 0.10〜0.35 0.30〜0.60 0.030以下 0.035以下

SWCH15Kの比重、密度

鉄鋼材料の比重は7.8前後となりますが、より細かい数字の概算を出すには、炭素量から算出することもできます。比重=7.876−0.030×炭素(%)の式を適用した場合、上限の0.18%で計算すると、7.871前後となります。

SWCH15Kの機械的性質|引張強度、硬度、絞り

冷間加工のみの場合

SWCH15Kの機械的性質
種類 径(ミリ) 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH15K 3以下 690以上 - -
3を超え4以下のもの 590以上 45以上
4を超え5以下のもの 490以上 45以上
5を超えるもの 410以上 45以上 92以下

焼きなまし後に冷間加工した場合

SWCH15Kの機械的性質
種類 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH15K 370以上 55以上 85以下

SWCH材(冷間圧造用炭素鋼線)の材料記号の一覧

SWCH24KとSWCH27KからSWCH50Kまでは焼きなまし後の冷間加工についての規定のみとなります。その他の冷間圧造用炭素鋼については、冷間加工のみと、焼きなまし後冷間加工の2パターンについての機械的性質が規定されています。

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