ハンドラッパーメーカーの一覧
ハンドラッパーは手で用いる仕上げ用の砥石で、ハンドストーンやハンドホーンといった呼び名のものもあります。
ハンドラッパーにはいくつか種類がありますが、オーソドックスなタイプは歯ブラシのような形をしており、ブラシに相当する部分に砥石がついた工具です。面取りをはじめ、研磨による手直しが必要な局面で役立つ工具の一つで、ジグの修正・仕上げ、バリ取り、工具の修正、例えば切削工具の構成刃先の除去、刃付けや刃殺しにも使われ、金型をはじめ広く各分野で使われている研磨工具です。
超硬工具や超硬素材の加工に使う場合は、ハンドラッパーの砥粒にダイヤモンドが使われているものを選ぶと能率的です。一般砥粒を使う場合は、C砥粒が対応する砥粒となります。
なお、ナイフや彫刻刀などの研磨にも使うことができます。柄に砥石がつけられているため、砥石側を動かして対象を研磨したいような場合に役立つ工具です。
なお、鉄系の素材用にCBNを用いたハンドラッパーもあります。機械加工では高速で回転させる砥石とワークとの間が高温になることもあり、鉄系素材にダイヤモンドを使うのはNGですが、手作業の場合は刃物研ぎのダイヤモンド砥石と同様で、よほど力をかけて頻繁に使わない限り損耗が異様に激しくなるというような実感はほとんどないかと思います。
- 大和製砥所
- さくらブランドのオイルストーンや、超仕上げ砥石、金型砥石で知られる奈良県の砥石専門メーカー。昭和13年から続く歴史ある会社。ボロンカーバイド(B4C)とダイヤモンド(SD)の2種類のハンドラッパーを製造販売。
- クリストン工業
- 東京都大田区にあるダイヤモンドホイールやCBN工具の専門メーカー。プロファイル用の超砥粒ホイールやV溝などを加工する極薄刃などの砥石で定評がある。同社のハンドラッパーであるダイヤモンドハンドストーンには、砥石部分が平型だけでなく、甲丸型や三角型などがある。粒度は#80〜#8000まで19種類に対応。ネオハンドラッパーVには、粗仕上げ、仕上げ、精仕上げ、超仕上げの4段階がある。
- ツボサン
- 1928年設立、広島県呉市にあるヤスリの専門メーカー。ハンドラッパーとしては、粒度#180から#1000までのラインナップがある。ドリル・バイト・カッター・庖丁・ハサミ等、焼入鋼の再研磨後の刃先修正(刃止め)、超硬金属工具・ガラス・セラミックス等の修正として。同社のハンドラッパーはC砥粒となる。
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