SCS10の比重、材質、機械的強度、成分|SCS10の規格
SCS10はオーステナイト・フェライト系(二相系)のステンレス鋳鋼品で、SUS329J3L相当品となります。系統としては、炭素を極端に少なくし、モリブデンの増量、窒素を添加させた耐食性重視のSCS材です。硫化水素、炭酸ガス、塩化物といった通常の金属が腐食されることの多い環境・雰囲気下でも耐性をもつ鋼種として知られます。このため、油井管、化学プラントの部材、ケミカルタンカーなどの部材、用材、化学装置の構造材、部材としても使われています。
SCS10の比重
オーステナイト・フェライト系(二相系)のステンレスのため7.80前後が基準となります。
。SCS10の成分
ステンレス鋳鋼の記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | Cu | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCS10 | 0.03以下 | 1.50以下 | 1.50以下 | 0.040以下 | 0.030以下 | 4.50から8.50 | 21.00から26.00 | 2.50から4.00 | - | N:0.08から0.30 |
SCS10の機械的性質、熱処理温度
鋳鋼の種類 | 熱処理条件 | 耐力 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
シャルピー吸収エネルギーJ | 硬度 HB |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
記号 | 焼き入れ ℃ |
焼き戻し ℃ |
固溶化熱処理 ℃ |
|||||||
SCS10 | S | - | - | 1050から1150で急冷 | 390以上 | 620以上 | 15以上 | - | - | 302以下 |
SCS(ステンレス鋳鋼品)の材料記号の一覧
JIS規格に規程のあるSCSの一覧です。
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