SCS3の比重、材質、機械的強度、成分|SCS3の規格
SCS3はマルテンサイト系の組織を持つステンレス鋳鋼品で、SCS1をベースに、モリブデンとニッケルを添加することで高温強度を向上させたタイプです。ASTM規格での類似のステンレス鋳鋼としてはCA15Mがあります。
SCS3の比重
マルテンサイト系のため、7.75前後が標準的な比重です。ニッケルとモリブデンが添加されていますが、比重には大きく影響しません。
SCS3の成分
ステンレス鋳鋼の記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | Cu | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCS3 | 0.15以下 | 1.00以下 | 1.00以下 | 0.040以下 | 0.040以下 | 0.50から1.50 | 11.50から14.00 | 0.15から1.00 | - | - |
SCS3の機械的性質、熱処理温度
鋳鋼の種類 | 熱処理条件 | 耐力 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
シャルピー吸収エネルギーJ | 硬度 HB |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
記号 | 焼き入れ ℃ |
焼き戻し ℃ |
固溶化熱処理 ℃ |
|||||||
SCS3 | T | 900以上油冷又は空冷 | 650から740で空冷又は徐冷 | - | 440以上 | 590以上 | 16以上 | 40以上 | - | 170から235 |
SCS(ステンレス鋳鋼品)の材料記号の一覧
JIS規格に規程のあるSCSの一覧です。
スポンサーリンク
>このページ「SCS3の比重、材質、機械的強度、成分|SCS3の規格」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
- SCS(ステンレス鋳鋼品)の一覧へ戻る
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
- 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
- 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
- 金属単体の比重、密度の一覧表
- 金属の融点、沸点の一覧表
- 金属の熱伝導率の一覧表
- 金属材料の硬度の一覧と比較
- 鉄鋼材料の種類
- 炭素鋼と合金鋼の違いと使い分け
- 合金元素の果たす役割
- 鉄鋼、炭素鋼、合金鋼の焼入れ深さ
- 焼入れ性とは