CD研磨について

2024年12月27日更新

CDは音楽やデータの記録媒体として用いられていますが、その表面に傷が付くと再生がうまくできなかったり、音が飛んだり、データそのものを取り出せないこともあります。CDの研磨をすることで、この傷を取り除き、使えるようにするというのがCD研磨の目的です。ただ、どのような傷でも除去できるわけではなく、ある一定の深さに達している傷や、データを記録している層や反射するためにアルミ等で蒸着されている層にまでダメージが及んでいる場合は元に戻すのが困難です。

CDは構造上、3つの層で成り立っています。すべての層を入れても厚さはおおむね1.2mm程度ですが、そのほとんどが保護層といわれる部分です。この中に挟みこまれているのが、記録層と反射層です。レーベルをつける面を上に向けると、そのすぐ直下に薄い保護層があり、反射層、記録層と続き、分厚い保護層(樹脂層)があります。CDを再生する場合は、この分厚い樹脂層の側から、CDプレイヤーのピックアップレンズから照射される光を通し、記録層のデータを読み取ります。したがって、この記録面側に傷が入っていると、光がまっすぐに入っていけず、データの読み取りを阻害することになります。CD研磨では、この傷を取り除いて光が本来の角度で読み取れるようにしてやります。なお、CDプレーヤーが読み取る側ではなく、ラベルをつける面に深い傷が入ってしまうと、保護層を貫通して直接記録層に達してしまうため、研磨による再生は難しくなります。

CDの材質はそのほとんどを占める基盤がポリーカーボネート(PC)という樹脂ですので、CD研磨の実態は樹脂研磨でもあります。

通常はCD研磨機などの専用機を用いて行い、こうした研磨を専門に行う業者もいます。CD研磨機は個人用のものから、業務用に数十枚や数百枚を自動で研磨するものまであります。

「CDの研磨」に関連するサイトやリソース

CDの構造について(リンク切れ)
わかりやすい図でCDの構造についての解説されています。
CDの製造工程
CDの製造工程が簡潔に説明されています。また工程ごとにイラストで解説されており、CDがどのような構造になっていて、どの部分が何のためにあるのか一目でわかります。
CD(コンパクトディスク)Wikipedia
CDの歴史から、材質、寿命、製造方法などの概要がコンパクトにまとめられています。
CD研磨機比較サイト(リンク切れ)
CD研磨機やDVD研磨機を比較したサイトで、1枚当たりの研磨再生にかかるランニングコストに重点を置かれています。CD研磨機のメーカーについても解説されています。
オリエントコンピュータ(リンク切れ)
CD研磨機のほか、CDデータの破壊を行うためのマシンも取り扱っています。また機密性の高い情報を記録したCDやDVDを確実に破壊するためのメディアシュレッダーもあります。
研磨屋さん(リンク切れ)
CDやDVDなどのディスク研磨を請け負う会社。CD研磨でやってはいけないこと等についても解説されています。

研磨と研磨材の種類の記事一覧

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