ウェハの研磨はどういう仕組みか

2024年12月27日更新

シリコンウェハをはじめとする薄い基板には、ほとんどの場合、スラリーを用いた専用の研磨機が使われます。具体的には、ラッピングと呼ばれる粗工程に相当する研磨が行われ、その次にエッチングを実施し、仕上げ工程となるポリッシングと呼ばれる研磨が行われます。

ラッピングの段階ではアルミナ砥粒などを含有したスラリーを用いた研磨が行われますが、仕上げとなるポリッシング研磨では、コロイダルシリカと呼ばれるCMPスラリーが用いられます。これは機械的に表面を削り取る研磨だけでなく、化学的作用による研磨との複合研磨で、超精密な仕上げを可能とします。

もともと、ウェハはキャリアと呼ばれる専用の保持具にセットされ、ラッピングマシンやポリッシングマシンで研磨されるため、平坦度や面精度については他の分野とは一線を画す仕様が要求されます。このため、あまり異分野でこの研磨を行っているということはなく、半導体分野のウェハを研磨しているところは、それに特化していることが多いです。

ウェハの材質が変わってくると使うスラリーや条件も変えていく必要もあるため、一筋縄ではいかない研磨のひとつです。

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