エッジ研磨

2024年12月27日更新

エッジ研磨はスキーやスノーボードのエッジ部分(板のサイドの金属部分)の錆を落としたり、研ぎなおしたりする際に用いられる研磨です。

この部分の研磨がなぜ必要かと言えば、エッジの部分はスキーやスノーボードにとってスピードやバランスに直接影響する部分だからです。氷や雪の上での競技は、摩擦抵抗を減らす「滑る」部分と、ターンやスタート時など雪や氷に食いつく必要がある部分とが混在しています。スキー、スノーボードのエッジは、競技の性質上、ターン時には雪面に鋭く切り込むことが必要です。一方で、このエッジで滑っているといっても過言ではないほどエッジは雪面と接触しますので、この部分が錆びていたり、凹凸や傷が目立つようだと摩擦抵抗が増え、タイムに直接影響するばかりか、スキー板のしなりにも影響してきます。

スキーやスノーボード競技はターンが欠かせない競技が多く、このエッジはターン中の足場を確保する要となる部材です。通常は90度に研ぎ、好みで鋭角にすることもあります。

本格的に競技に用いている場合は、シーズンのはじめや終わりにはメンテナンスを行う専門のプロにチューンナップを依頼するケースが多いですが、自分で研ぐことも可能です。材質は金属のなかでも鉄鋼材料が用いられるケースが多いですが、機械研磨ではないため、効率的に研磨するのであればダイヤモンド製のスキーエッジシャープナーや刃物用のアルミナ系の砥石が効果的です。なお、余談ですが日本国内ではスキーエッジの大半は打江製作所で作られているとされます。

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