サンダーによる研磨
工具としてのサンダーは様々な施工現場やクラフト、日曜大工など多くの局面で使われているとてもメジャーな工具の一つです。研磨したり剥離したり、あるいは錆び取り等にも使われる便利な工具で、国内で出回っているものの多くは電動式です。この工具は、作動部(作用部)が振動するタイプのものが多いですが、中にはオービタルサンダーのように振動と回転を組み合わせたタイプのものもあります。またベルトサンダーのように、円形の回転工具とは違い、研磨ベルトそのものを高速回転させていくタイプのものもあります。
おおむね、どのタイプも装着する砥石は研磨パッドやサンドペーパータイプ、シートタイプなどの研磨布紙に分類される薄いものが使われます。
特に研磨という視点で見た場合、サンダーの作用面は真横から見ると振動しているがゆえに、上下にたたくような動きを細かい範囲でしていることがわかります。これは鏡面を作るという視点からすると、水平に高速回転するポリッシャーに比べて、面が粗くなる可能性があるため(研磨パッドで表面をたたいてしまうため)、理論的には精度の高い面を作るのには向いていないのですが、実作業では、こうした振動型のサンダーを使っても装着する研磨工具、研磨パッドと加工対象の材質の組合せによっては、とてもきれいな仕上げ面を得ることができます。
この高速振動という挙動は、剥離に向くとは言われていますが、高速回転していくタイプのディスクグラインダーやハンドポリッシャーに比べると対象を「削る」力、研磨力そのものは劣ります。一方向に高速回転していくディスクグラインダーやポリッシャーは、どのような砥石を取り付けても、砥粒が加工対象にあたる力が大きくなるからです。研磨パッドや砥石は、その表面から出てくる砥粒で対象を削りますので、ミクロ的な視点で見ると、彫刻刀などで表面を削っていくのと良く似ています。その刃がどれだけの力で、どのような方向で当たり続けるのかというのは面にはかなり影響する要素です。
例えば、ガラスの表面にこびりついた水垢(ウロコ、スケール)は、炭酸カルシウムなどを主成分とした大変硬く除去しづらい汚れですが、振動式のものに研磨パッド(ガラスのウロコ取り用)をつけて落とす技法があります。この場合、水平回転式のもののほうが除去効率は高くなります(もちろん、ガラスへの傷がつく可能性も研磨力が強ければ高くなりますが)。
「サンダーによる研磨」に関連するサイトやリソース
- 電動工具メーカーのリンク集
- 手持ち式のサンダーやポリッシャーなど主に電動工具に分類される製品を作っているメーカーの一覧があります。
- RYOBI 研削・研磨用のパワーツール
- プロ用とDIY用のそれぞれでサンダのラインナップが紹介されています。またサンダ以外にも様々な研削・研磨用ツールを写真付きで見ることができます。
研磨と研磨材の種類の記事一覧
- 研磨の意味
- 研磨の原理
- 研磨の手順
- 研磨の種類
- 研磨材の構成
- 研磨材の種類
- 研磨材の硬度
- 研磨材の規格
- 研磨材の粒度
- 石材研磨
- 大理石の研磨
- 御影石の研磨
- 人造石の研磨
- コンクリートの研磨
- テラゾーの研磨
- 金属研磨
- ステンレス研磨
- 炭素鋼の研磨
- アルミ研磨
- チタン研磨
- マグネシウム研磨
- 銅の研磨
- 樹脂研磨
- FRP研磨
- アルミナ研磨
- ジルコニア研磨
- サファイア研磨
- 水晶研磨
- ガラス研磨
- 石英ガラス研磨
- 石英研磨
- プラスチックの研磨
- アクリル研磨
- タングステン研磨
- CD研磨
- DVD研磨
- 床研磨
- レンズ研磨
- ドリル研磨
- バイト研磨
- ベアリング研磨
- 金型研磨
- 歯研磨
- ポート研磨
- ヘッドライト研磨
- 宝石の研磨
- 鏡研磨
- 漆器研磨
- 刃物研磨
- エッジ研磨
- コンクリート床の研磨
- 大理石床の手入れ
- 日本刀の研磨
- 包丁の研磨
- スケートの研磨
- サファイア基板研磨
- 液晶ガラス研磨
- ホイール研磨
- シリコン研磨
- 電動ドリル研磨
- ネジ研磨
- テープ研磨
- バネの研磨
- 板ガラスの研磨
- ラップ研磨
- 電解研磨
- 化学研磨
- バフ研磨
- 円筒研磨
- 平面研磨
- 内面研磨
- 内径研磨
- 両頭研磨
- 鏡面研磨
- CMP研磨
- 成形研磨
- 磁気研磨
- ロール研磨
- ベルト研磨
- ロータリー研磨
- ディスク研磨
- ハンドポリッシャー
- サンダーによる研磨
- グラインダーによる研磨
- バレル研磨
- センターレス研磨
- 流体研磨
- 磁性研磨
- ホーニングと超仕上げの違いは
- サンドブラストによる研磨とは
- 研磨の凝着とは
- 研磨におけるピットやピンホールを見つけたら
- ゴム砥石を使った研磨
- ゴルフクラブの研磨
- 脆性材料の研磨で気をつけるべきこと
- 研磨で使うダイヤモンド
- 研削における残留応力の違い
- ガーネットによる研磨
- 圧力は研磨にどう影響するか
- ウェハの研磨はどういう仕組みか
- 研磨すると温度はどれくらいまで上がるのか
- 研磨における番号にはどんな意味があるか
- 研磨で使う青棒とは
- 研磨で用いる赤棒とは
- バフ研磨で使う白棒とは
- ゼオライトによる研磨とは
- 研磨のうねりはどうやってとるか
- ゴム砥石の用途には
- 研磨の技能検定にはどのようなものがありますか
- アルミサッシの研磨はできるか
- 鍋の研磨
- 本の研磨方法について
- 研磨と研摩の違いはあるか
- 天然大理石と人工大理石、人造大理石の違い
- 青棒、白棒、赤棒の違い
- 小石の研磨はどうやっているのか
- 鋳物に適した砥石は何ですか
- 砥石の面直しのタイミングと道具
- 研磨加工リンク
- 研磨材メーカーのリンク
- 研磨機メーカーのリンク
- 天然砥石の販売サイト
スポンサーリンク