研磨の番号にはどんな意味があるか

2024年12月27日更新

研磨で使う際に目にする#1000や#3000といった番号は、砥粒の大きさを示しています。砥粒とは研磨材のことであり、この大きさによって磨く対象の表面の粗さがだいたい決まってきますので、研磨は数字の小さな粗い番号のものから順番に、段々と番号の大きなものに変えていくことで、きれいな仕上げにすることができます。

この番号は、「番手」(ばんて)、「粒度」(りゅうど)と呼ばれたりします。

どの番号がよいのかは、磨く対象の表面状態によります。傷だらけで、凹凸がひどいようならば、番号の小さいもの、つまり粒度の粗いものからはじめないと、凹凸を十分に除去することができません。各番手では、研磨材の「粒」の大きさの範囲が決まっていますので、その粒を越える大きさの深い溝があるような場合、それを除去することができません。

研磨とは表面に傷をつけていく行為でもありますが、この凹凸を少しずつ小さなものに変えていく加工でもあります。番手から番手へのつなぎも大切で、#80で研磨をかけたあとに、いきなり#1000をかけても、表面はきれいにならず、#80でついて傷が浮き上がってしまうだけです。

研磨と研磨材の種類の記事一覧

スポンサーリンク

>このページ「研磨の番号にはどんな意味があるか」の先頭へ

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集